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第8回

みなさんこんにちは、店長の谷川岳彦です。長らくブログの更新ができませんでした・・・病気はあれから1週間ほどで完治しました。ブログで発表してしまったので関係各所にご心配をいただきました。勝手に大騒ぎしてすみませんでした。が、発病中は飲めませんでした(当たり前か・・)。

それにしても、温かいですね。確かに寒いなと感じる日もあったのですが、その期間も短くていつ冬が来たのか、そして去っていったのかよくわかりませんでした。地球温暖化について真剣に考える今日この頃です。それで、大慌てでトップページ更新です。梅をすっとばして桜になってしまいました。この写真自分ではけっこう気に入っているのですが、皆さんいかがですか?

さて、今回のモリソン万年筆図鑑では、少し特殊な万年筆をご紹介します。記帳用のペン先を備えたセルロイドの万年筆です。ペン先は非常に長く、ホールは卵型です。ペン先には記帳用、HARD IRIDIUMU などの刻印があります。書いてみると先はかなりハードな感じはあるのですが、長いペン先なのでしなりが大きくて緩和され、非常に安定感のある書き味です。記帳用と書いてあるからには細かい文字もしっかり書けるのかと試してみましたら、これまたかなりすごいもので、写真の原稿一マスは5x5㎜の中にかなりの余裕をもって書き込むことが出来、さらに、文字がつぶれません。

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本体は、琥珀色の上品なセルロイドで柄の深みがあります。尾栓を引いてインクを吸入します。普通、記帳用という事務的なものでしたら、黒い細身のエボナイトのボディーがほとんどかと思うのですが、この万年筆は材質にもこだわり、知性や気品をもたせている感があります。クリップやリングが変色してしまっているのが残念です。
この万年筆で仕事をしていた時代、現代とは違い、時間もゆっくりと流れ仕事にも潤いがあったのではないかという気がします。が、先はソリッド中のソリッドで超EFという仕事用に、いい仕事をしている逸品です。