ベーゼンドルファーを奏でる3人の素敵なピアニスト
林 典子さん、橋本 尚さん、森上芙美子さん。
それぞれの個性豊かな演奏が繰り広げられた今週のアヴェンヌ!
火曜日は林 典子さん、ドイツで研鑽を積み、ベルリンフィルの首席コントラバス奏者とのデュオで国際コンクール優勝の実績を持つピアニスト。
典子さんの音色は艶やかで丸みがあります。
しっとりと深みのある『ベルベット』…
調和のとれた美しいハーモニーにいつも心が癒されます。
ドビュッシー、シューマンの「アラベスク」や、ショパンやフォーレの名曲を奏でてくださいました。
木曜日は橋本 尚さん、クラシックはもちろん、シャンソン、ポピュラー、ジャズ、ポップス、歌謡曲、演歌まで何でも見事に演奏される、驚くべし《ジュークボックス》のような方です…!!
「ラフマニノフ弾いてくださ~い♪」「次はショパン!!」「ほら!アニメの有名な…」「良く流行っていた歌で…」という皆さまのあらゆるリクエストにドンドンとお応えになります。
伴奏も職人技で、オーケストラからビッグバンド風まで、ムードたっぷりに奏でるマルチなピアニスト!
クラシックではラフマニノフが絶品!!
フワッと鍵盤に優しくのせた手から、いろいろな音が紡ぎだされ、音がピアノの上を美しく舞っているよう…
『オーガンジー』のような柔らかい響きで名曲を聴かせてくださいました。
そして、金曜日は森上芙美子さん。
アヴェンヌのオープン時からレギュラー出演、1年前にモスクワ音楽院に留学、ちょうど1年経ったこの日にリサイタルを開催しました。
春の野に咲く可憐な花…そんな印象の芙美子さん。
ピアノを弾き始めると、内に秘めた色々な想いが伝わってきます。
夏のような情熱や、冬のような厳しさ、秋のような憂い…
「ロシアでの日々は半端ではないです。」
あどけない表情で語ったその瞳はキラキラと輝き、ひとまわり大きく逞しく《進化》されたことを感じました。
ハイドンとモーツァルトのソナタ、そしてショパン「エチュード作品10」全曲を演奏、『シルク』のような光沢や透明感、強さも併せもつ音色で奏でられました。
弾き手によって音色が変わり、毎夜、新たな発見や感動があるアヴェンヌ!
決して飽きることのない、多彩な音を奏でることが出来るベーゼンドルファー…
ピアノの持つ魅力を引き出される素敵なピアニストの皆さまに、お客様の熱い拍手が送られました。